金魚を飼おうと行動をおこしてから「エアレーション」を理解するまでに3ヶ月かかった私の笑い話です。初心者が勘違いした失敗談としてお聞き下さい。
エアレーションの誤解
金魚飼育を始めようとすると、エアレーションという言葉を聞くことになります。エアレーションとは、エアーポンプ・エアーストーン・ソフトチューブ・逆流防止弁を使って、水槽の水に空気を送り込むことです。
アクアリウムについて全く知らなかった初心者の私は、そう聞いても理解できませんでした。ベテランの方々にすれば、なぜわからん?と思うことでしょう。
エアレーションと聞いたとき、私でも、空気を供給するんだなという想像はつきました。ここで混乱した原因は、「通称ブクブク」という言い方です。
エアレーションは空気の泡がでる様子から通称ブクブクという、と言われています。一方、投げ込み式フィルターのことも、通称ブクブク、と言われています。
そこで私は最初、エアレーションとはブクブクと泡が出てくる投げ込み式フィルターのことだと理解しました。後になってからこれが半分過ちだとわかりました。
初めての水槽立ち上げに際してフィルターを選ぶに当たり、投げ込み式フィルター、外掛け式フィルター、上部フィルター、外部フィルターを比較し、60cm水槽のつもりだったので上部フィルターにしようと決めました。
その時、投げ込み式フィルターは空気の泡がブクブク出るのに、上部フィルターは空気の泡が出なくて大丈夫なんだろうか?と疑問に思いました。
上部フィルターは、水流によって水面が揺らぐことで空気を水中に取り込むことができるから問題ないという説明に納得し、上部フィルターのみで水槽をスタートしました。
その後、水槽を運営していくにつれて、金魚を大きく成長させる為にも、水槽の水流のためにも、見た目のキレイさからも、エアレーションがある方が良いということがわかってきました。
水槽の立ち上げから上部フィルターを設置しているけれど、エアレーションを行うために、ここはエアレーションである投げ込み式フィルターとの併用に踏み切らざるを得ない、と考え始めました。
本当はこの考え方違っています。でも、空気の泡がキレイな水槽を見ては、いいなあと思っていたので、いよいよ私の水槽にも泡がブクブク、と楽しみでした。
その頃、上部フィルターは既に何回かウールマットの交換などメンテナンスをやっていました。投げ込み式フィルターは使ったことありませんが、見たところウールマットが入っているので交換などのメンテナンスが必要と思われます。
これ、ダブルでフィルターやる必要があるんだろうか?機能と手間の重複では?と、やっと疑問に思い始めたのです。
そこで更にいろいろ調べ、事実を知ることになりました。投げ込み式フィルターとは、フィルター機能とエアレーション機能が一つになっているものだということが判明したのです。
そしてエアレーションとは、エアーポンプ・エアーストーン・ソフトチューブ・逆流防止弁を使って水中に空気を取り込むことを指しているという、冒頭の結論を、私はやっと理解することとなりました。
金魚を飼うために行動をおこしてから、そろそろ3ヶ月が経とうとしていた時期でした。そうか、エアーポンプ、エアーストーン、ソフトチューブ、逆流防止弁を買えばいいんだ、と、ネットで探し始めました。
エアレーションに必要なもの
ここでも何も知らない初心者は誤解しました。エアーポンプの出力の規格毎にエアーストーンのサイズが「このポンプにはこれ!」と厳格に決まっていると勝手に思い込んだのです。
まず、エアーポンプの吐出量の違いや、エア排出口の数、静音性などいろいろと調べたうえで、60cm水槽ということを考慮し、水作の水心という定番のエアーポンプを購入しようと決めました。
じゃあこれに合うエアーストーンはどれ?となったわけですが、いくら探してもエアーポンプとエアーストーンの規格の関連付けが見えてきません。
そのうちに、違うメーカーのセット商品を見つけました。水作の水心といぶきのエアーストーンのセットです。ソフトチューブと逆流防止弁もついています。
セットだから、これならエアーポンプとエアーストーンが適合サイズなんだろうと、このセットを買うことにしました。ソフトチューブも適合するサイズがわかりそうになかったので、私としてはやっと見つけたこれを買うしか道はありません。
この時点で私はまだ逆流防止弁がどういう役目なのかわかっていません。これ必要?と疑問でしたが、とりあえず付いてくるならしかたないか、という程度です。
こうして私はエアレーションに必要なエアーポンプ、エアーストーン、ソフトチューブ、逆流防止弁をセットで注文し、グッズ同士が適合しないという心配なく手に入れることができました。
エアレーションの美しさに感動!
エアレーションのグッズが家に届き、いよいよ水槽へと設置です。エアポンプなどのグッズや設置のしかたについてなど、詳細は別の機会にご紹介します。
実際に手に持って、おお、セラミックストーンとはこういうものかと手触りを確認。取説によると使う前に十分に水につけておく必要があることのこと、本当は飼育水の方が良かったのかもしれませんが、水道水をカルキ抜きしてストーンを水につけました。
取説を見ながらエアーポンプにソフトチューブをつなげて準備する工程で、逆流防止弁が必要な理由と取り付け方を初めて理解しました。セットで買って良かったです。
エアーポンプを水槽の水面より高い位置に設置した方が良いことも、この段階で知りました。だいぶ前に100均で買って使わずにしまってあった小さな棚を壁に設置し、水面より高い位置にエアーポンプを置けるようにしました。
エアーポンプが水面より高い位置にあれば逆流防止弁は必要ないようですが、せっかくなのでつけたままにしました。さらに後でわかりましたが、逆流防止弁の取り付け位地が、ちょっと違っていたようです。さほど影響ないので、これもそのままです。
実は、セットになっていた直径18×150のエアストーン以外に、形や大きさが違うものを試してみたくて、他に2種類のエアストーンを買いました。最初に使ってみたのは直径23×150のエアストーンです。
さて準備万端、いよいよエアレーションをONしました。設置が成功したようで、すぐに細かい泡が出てきましたが、少し泡が少なめな気がしました。
水作のエアーポンプは吐出量の調節ができるので、さっそくダイヤルを回してみると、泡の量が増え、キレイな泡のカーテンが水槽内に現れました。
空気の細かい泡がLEDライトで光り、それはそれは美しい泡のカーテンです。ちょっと感動でした。
金魚たちはというと、最初は隅っこに固まって様子を見ていましたが、しばらくすると寄ってきて慣れてきました。そのうちに泡のカーテンを横切ってみたりと遊び始めました。
実際にエアレーションを稼働してみて仕組みがわかったので、エアーポンプ吐出量とエアーストーンの大きさとの適合性は、ある程度はあるかと思います。
吐出量が十分で調節もできるエアーポンプを購入した私の場合、いろいろな形やサイズのエアストーンを、また複数を同時でも使うことができそうと判断しました。
何も知らない初心者が誤解していたエアレーションでしたが、3ヶ月かかってやっと正しい知識を得て、今ではより見応えがある水槽を毎日眺めています。エアレーション、金魚のためにも管理者のためにも、ぜひ設置をおすすめします。キレイです。