金魚水槽を立ち上げてバクテリアも落ち着いてきた頃に、水槽の臭いが気になり出すことがあります。水換えやウールマットの交換をきちんとやっていても水槽独特の臭いがしてきます。
フィルターに活性炭を入れることで、臭いは解決します。活性炭は水槽の臭い、黄ばみ、アクを吸着して除去してくれます。一方、吸着できるキャパに限りがあるので、定期的に交換する必要があります。
活性炭を入れておけば臭いについては心配がなくなるので、私にとっては水槽の必須アイテムです。活性炭のメリットとデメリット、また私が使ったおすすめの活性炭の交換時期と使用量をご紹介します。
活性炭を使うメリット
水の黄ばみやアクを除去できる
オブジェとして自然の流木を水槽に入れていると、流木からアクがでたり黄ばみの原因になったりすることがあります。水槽のフィルターに活性炭を入れることで、黄ばみやアクを除去することができます。
私は水槽に流木は入れてないので、最初は活性炭は必要ないと思っていました。活性炭って、言ってしまえば炭(すみ)です。炭(すみ)を水の中に入れるなんてちょっと?と、変な先入観がありました。
水槽の臭いが消える
水槽を立ち上げて最初は良かったんですが、しばらくたつと臭いが気になり始めました。きちんとした水槽管理をしていれば本来は臭いは発生しないそうです。できることはしていたつもりでしたが、しかたありません。
水槽の近くに室内用の脱臭剤を置いてみましたが効果がありません。水槽の臭いを何とかしたいと思い、活性炭に頼ることとなります。
半信半疑で活性炭を購入、上部フィルターに入れました。間もなく臭いが消え、活性炭はうちの水槽には必須アイテムだと考えが180度変わりました。
活性炭のメリットとしてよく言われる黄ばみとアクは私の水槽には無かったので効果の実感がありませんが、水槽独特の臭い除去については、活性炭がすごく効果を発揮することを実感しました。
活性炭を使うデメリット
汚れを吸着できる量に限界がある
活性炭は黄ばみ、アク、臭いなどを吸着して除去しますが、汚れを吸着できる量に限界があります。定期的に交換する必要があるので、コストがかかります。
吸着の限度を過ぎると逆に、吸着した汚れを放出するという説がありますが、そんなことはありません。だからと言ってキャパオーバーの活性炭をいつまでも入れていても目詰まりの原因になるだけなので、交換しましょう。
アンモニアは取らない
水槽内のアンモニアは残念ながら活性炭を入れても減りません。活性炭は空気中のアンモニアを吸着しますが、水中のアンモニアは吸着しないのです。
なので、活性炭を使っても水換えの頻度は変わりません。金魚の排泄で発生する有毒なアンモニアの除去は、あくまで水換えと生物ろ過で、と考えましょう。
私は活性炭に水槽の臭いを消してほしかったので、アンモニア除去は元々期待していませんでした。活性炭は水槽のアンモニアを取らないというのはデメリットというより、知っておいた方がいい注意事項かもしれません。
アンモニアを除去するろ材には、ゼオライトがあります。
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活性炭の使い方
軽く洗ってから使う
活性炭は水槽のフィルターに入れやすいようにパックになっている物がおすすめです。フィルターにセットする前に、バケツに飼育水またはカルキ抜きした水を用意して、軽く振り洗いをしましょう。
水中でパックをもむと黒い粉が出ますが、あまりゴシゴシもみ洗いし過ぎると活性炭が崩れてしまいます。黒いのがなくなるまで洗うとは考えなくてよいです。
薬浴の時は同時に使わない
金魚に白点病などが出てしまったときには薬浴をしますが、活性炭は魚の病気薬の成分を吸着してしまいます。せっかくの薬の効果が弱まってしまうので、薬浴のときは活性炭を同時に使わないようにしましょう。
活性炭は薬浴の薬を吸着しますが、何でもかんでも吸着するわけではありません。塩分は吸着しないので、塩浴のときは活性炭を入れておいて大丈夫です。
ただし、薬浴と塩浴を併用している場合は、活性炭を取り出しておきましょう。
定期的に交換する
活性炭は汚れなどを吸着できる量に限度があります。限界までいくとそれ以上は効果がなく、交換が必要です。活性炭のパッケージには交換目安の期限が書かれています。
2週間、1ヶ月、2ヶ月など製品によって交換目安が違いますが、汚れで目詰まりしてきたときは表示された時期より早くても洗うか交換をしましょう。
また、例えば60cm水槽に使う場合も、製品によって活性炭1パックでよいものと、2~3パック必要なものとあります。
消耗品なので、コスパを考えるとき、交換目安の時期や必要な使用量の表示をよく確認するとよいと思います。
活性炭の交換時期と使用量
私が使った活性炭を、60cm水槽の上部フィルターに使う場合の交換時期と使用量の観点でご紹介します。コスパの面でご参考にしてください。私としてはどれも水槽の臭いが気にならなくなり、効果がある活性炭です。
すごいんです活性炭 60L用(コトブキ工芸) |
高級活性炭(GEX) | ブラックホール (キョーリン) |
3連活性炭パック (コトブキ工芸) |
強力やしがら活性炭(GEX) | |
交換時期の目安 | 1ヶ月 | 2週間 | 2ヶ月 | 1ヶ月 | 2~3回/月 |
1回の使用数 (60L上部フィルター) |
1袋 | 1パック | 1パック | 3パック ※3 | 2~3個 |
製品の入り数 | 2袋 | 2パック | 5パック ※2 | 6パック | 10個 |
何ヶ月分 | 2ヶ月 | 1ヶ月 | 10ヶ月 | 2ヶ月 | 1ヶ月~2ヶ月半 |
1パックのg数 | 54g ※1 | 40g | 26g | 70g | 80g |
原産国 | 日本 | タイ | 日本 | 中国 | タイ |
※1. 「すごいんです活性炭」にはゼオライトも入っているので活性炭とゼオライトを合わせたg数です。
※2. 「ブラックホール」には2回分もありますが、お得な5回分を買いました。
※3. 60L水槽に3パック必要という意味ではなく「60cm上部フィルターにそのまま(3連を切らずに)使える」という説明が書かれています。
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ブラックホールは圧倒的なコスパの良さで、黄ばみやアクをしっかりと吸着し、人気の活性炭です。ただ私としては、パックを持っただけで指が黒くなってしまうのがちょっと気になります。
1パックの大きさ比較
実際にフィルターに活性炭を入れたときに、フィルターBoxの中でどのくらい場所を取るのか気になるところです。1パックの大きさを比べてみました。
寿工芸の3連活性炭パックは切らずにそのまま広げてみました。これで60cm上部フィルターにそのまま入る大きさです。切って使うこともできます。
5種類の活性炭を並べてみると、それぞれ縦横の長さ比が少し違いますが、どれでも上部フィルターに入れて使うのに問題ない大きさです。
私は水槽の臭いを消したくて活性炭を使いました。幸いそんなにひどい臭いではなかったせいか、どの活性炭でも効果が得られました。これが黄ばみやアクといった状況なら善し悪しがあったかもしれません。
私としては単にコスパで選んでもいいかなぁとも思いますが、最初に使ったコトブキ工芸の「すごいんです活性炭」で水槽の臭いが消えたのはすごくインパクトがありました。
活性炭は水槽の状況によって使うと効果的です。臭いが気になる方は、ぜひ一度試してみると良いと思います。
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