初心者が本当に知りたい、始めてみなければわからない金魚飼育の始め方を初心者の目線でわかりやすく紹介しています。

金魚を飼うならストレーナースポンジはある方がいい

金魚初心者が金魚を飼い始めるときに揃えるグッズとしてあまり紹介されないのに、のちのちあった方がいいと判明するのがエアストーン(エアレーション)とストレーナースポンジです。

少なくとも私の場合は絶対にあった方がよくて、最初から知りたかったグッズです。この記事ではストレーナースポンジについてご紹介します。(エアストーン、エアレーションについては別の機会にお話しします)

ストレーナースポンジはこまめに外して洗う必要がありますが、使うことでウールマットが汚れにくくなり、ポンプやフィルター本体の掃除もラクになります。

ストレーナースポンジは価格が安価で、メンテナンスは外してもみ洗いだけです。ストレーナースポンジをつけるメリットとデメリット、またメンテナンス方法についてもわかりやすくお話しします。

ストレーナースポンジとは

ストレーナーとは、液体や気体から固形の物をこし取る網のことを指します。身近なところでは、台所で使うザルはその一つと言えます。

金魚水槽は上部式フィルターや外掛け式フィルターなどで飼育水を水槽から吸い上げ循環させてろ過しています。飼育水の吸込み口の、プラスチックで細く網状になっている部分がストレーナーです。

そのストレーナーに取り付けるスポンジをストレーナースポンジ、またはストレーナースポンジフィルターといいます。

ストレーナースポンジをつけている

ストレーナースポンジをつけるメリット

吸込み口で物理ろ過ができる

最大のメリット〈その1〉

水の吸込み口にストレーナースポンジをつけると、ゴミや汚れがそこでキャッチされます。するとフィルター内にセットしたウールマットが汚れにくくなります。ウールマットを交換する頻度を減らすことができます。

これはストレーナースポンジを使う最大のメリット〈その1〉です。

スポンジをつけない場合、ゴミや汚れはフィルターに入ってからウールマットでろ過されるので、入り口で止めるか、フィルター内で止めるかの違いと言ってしまえばそれまでです。

ウールマットは洗って何度も使う方もいるようですが、私は1ヶ月ぐらいで交換していました。ストレーナースポンジをつけてからはマットが以前よりも格段に汚れなくなったので、今は交換する期間を延ばしています。

ストレーナースポンジが物理ろ過をするからウールマットはいらない、という意見もあるようです。私の感覚では、スポンジをつけていても日が経てばそれなりにマットは汚れてくるので、状況次第、判断次第だと思います。

最大のメリット〈その2〉

ストレーナースポンジが吸込み口で汚れやゴミをキャッチすることで、ポンプのインペラーが汚れる速度が遅くなり掃除の頻度を減らせます。

ストレーナースポンジを使う最大のメリット〈その2〉です。

インペラーとは羽根車のことです。ポンプ内で羽根車が回ることで起きる水流によって水が吸い上げられる仕組みになっています。

インペラーはポンプから取り出して定期的にブラシで汚れを落とすなどの掃除が必要です。ポンプを水槽から取り外し分解する手間よりも、ストレーナースポンジを外してもみ洗いする方が、絶対にラクです。

水槽の金魚

少しだが生物ろ過ができる

ストレーナースポンジにバクテリアが定着することで、少しですが生物ろ過の効果が期待できると言われています。実はこのメリットを、私はあえて享受していません。

バクテリアが定着、イコール目詰まりでもあります。私は生物ろ過は上部式フィルターのろ材に任せて、少なくても週に一度はスポンジを外してカルキ抜きした水でクチュクチュとよーくもみ洗いをしています。

つまりうちの水槽では、ストレーナースポンジで生物ろ過はできていないと思います。その場所でバクテリアを取るか、水流を取るか、究極の選択です。

稚魚などの吸い込みを防止できる

稚魚、稚エビ、稚貝などがいる水槽では、ストレーナースポンジをつけていないと、ストレーナーのすき間から水流で吸い込まれることがあるそうです。

そのような稚魚などがいる水槽の場合、ストレーナースポンジを使うと吸い込みを防止できることは、メリットというより必須条件です。ぜひ使って下さい。

ストレーナースポンジには細目、粗目もあるので、使う目的と状況によって選びましょう。

稚魚

ストレーナースポンジをつけるデメリット

水槽内でスポンジが目立つ

金魚は観賞魚ですから、見た目の美しさ、可愛らしさが勝負です。とともに水草やオブジェなど水槽に自慢のレイアウトを工夫している方も多いと思います。

そこへ、お世辞にも粋とは言えないスポンジがドンと主張しているのはいかがなものか、というのがデメリットです。

対処方法としては、スポンジの色に似た黒っぽい色のバックスクリーンを貼ると目立たなくなります。ただ、設置してある水槽に後からバックスクリーンを貼るのはかなり大変です。

黒いバックスクリーン

スポンジの後ろがダメなら前です。水草やオブジェをストレーナースポンジの前に置いて隠す手です。これならレイアウトの工夫でできそうです。

ストレーナーは水を吸い込んでいるので、水流のじゃまにならないように気をつけましょう。

スポンジがあっても気にしない、という私みたいな性格だと、あるがままでいいのでラクです。

頻繁にメンテナンスが必要

ストレーナースポンジはこまめに取り外して洗う必要があるので、手間がかかるのがデメリットです。同時にこれは大事なポイントでもあります。

掃除を怠るとスポンジが目詰まりして、ポンプに水が吸い込まれにくくなります。水の流量が減るとフィルター内のバクテリアに影響し、更にはポンプの故障につながることもあります。

メリットのところでお話ししましたが、ウールマットやインペラーの汚れが少なくなる分、ストレーナースポンジのメンテナンスが必要になります。ここは覚悟しておいた方が良いでしょう。

ストレーナースポンジのメンテナンス

掃除の方法

掃除の方法は至って簡単です。外して、もみ洗いして、またつけるだけです。ただ実際にやってみると、すこしコツが要ります。スポンジを取り付けているストレーナーも一緒に外して掃除しましょう。

ストレーナースポンジと金魚

準備

水槽の水中に両手を突っ込むことになるので、いきなり手を入れても溢れない水量ならいいのですが、水槽の水を2~3Lバケツに出しておくとよいでしょう。水をくみ出すのには、風呂場で使う手桶があると便利です。

スポンジを洗うための水は飼育水、または水道水をカルキ抜きした水をバケツに用意します。スポンジを外したらそのバケツにINすればよいのです。

外す

まずスポンジを外すときは、ポンプの電源を切ってから外そうと思うわけです。こまめに掃除していればそうでもないのですが、使い込んでいる場合はスポンジに付着している汚れが、外すそうとするだけで水中に散ってしまいます。

汚れが散るのを防ぐ方法としては、小さめのビニール袋を用意して、ポンプの電源を切る前に水中でストレーナーごとスポンジ部分をビニール袋で覆います。覆った時点でポンプは水を吸い込めないので、すぐに電源を切ります。

その後、ビニール袋に入れたままスポンジをストレーナーごとポンプから外して水槽から取り出せば、汚れが水中に散って漂うことはありません。

洗う

取り出したストレーナーとスポンジを洗います。水槽の水量を減らすために取り出した飼育水は最後に水槽に戻したいので、私は洗うのには使いません。スポンジを洗うのは、カルキ抜きした水道水を用意して使っています。

ストレーナーはパイプクリーナーブラシを使って汚れを落とします。スポンジは手でもみ洗いです。スポンジの中に汚れが入り込んでいるので、外側も内側もしっかり洗いましょう。

戻す

洗い終わったら元に戻しましょう。ストレーナーにスポンジをつけてから水槽内のポンプに取り付けます。次にバケツに出してあった飼育水を水槽に戻します。ポンプの電源をONして、正常に作動することを確認します。

これは、私がストレーナースポンジの掃除を単独で行う場合の手順です。水換えと同時にスポンジを洗う場合は、水換えで水位が低くなるし、スポンジの汚れが水中に散っても水換えでホースで吸い出せるし、スポンジを洗うための捨てる飼育水もあるので、もっとラクにできます。

ストレーナー(スポンジなし)

掃除の時期と頻度

ストレーナースポンジはまめに洗う必要がありますが、どれくらいの頻度で洗えばいいのでしょうか。飼育数、水換え、エサの量などで汚れ具合が違いますが、少なくても週1は必要かと私は考えています。

バクテリアの急な減少を防ぐ為に、本当なら水換え、マット交換、コケ取りなどと同時にはスポンジ掃除をやらない方が良いのですが、目詰まり予防として定期的にスポンジ掃除を行いたいなら、何かのメンテナンス時に必ず同時にスポンジを洗う、と決めても良いかと思います。

メンテナンスの種類毎に曜日を決めておくと、作業日の間隔が管理できるし忘れないし、やりやすい方法です。私は曜日で決めておく派です。

金魚とスポンジ

交換する必要はあるか

ストレーナースポンジを掃除や水洗いではなく、交換するべきか、ということについてです。まめに水洗いをして目詰まりがない状態をキープしていれば、基本的には何年も交換しなくても大丈夫です。

交換と言うより、洗い替えに2個用意して交互に使うという方法もあります。2個あると洗った後に干して乾燥させるなどの手入れが可能で、より長く使えることになります。

スポンジなので、指で押して弾力が無くなってきたと思ったら交換してもいいかもしれません。弾力がないということは、スポンジの中のすき間が潰れて元の形に戻らなくなっています。

スポンジに弾力が無く潰れた状態では水流が妨げられて本来の役割を果たせません。へたっていたり、形が崩れて戻らなくなったら交換しましょう。

きれいな朱文金

私の場合

私がストレーナースポンジをつけるに至ったのは金魚暦6ヶ月目のことでした。ネットでストレーナースポンジの存在を知り、もしかして、これつけた方がいいんじゃない?と。つけてみて、知ってたら最初から使ったのに!と思いました。

私は金魚飼育のスタート時に水槽や上部フィルターなどをセットで買ったので、そもそもセットにストレーナースポンジはついていませんでした。で、水槽を立ち上げてから半年経つまで、ストレーナースポンジというものを知らなかったのです。

つけた方がマットが汚れにくくなるらしいとネットで知り、つけたのはいいけれど、今度は頻繁に掃除が必要なことを知りませんでした。

ストレーナースポンジを取り付けてから何週間か経ち、上部フィルターの水流量が少なくなっていることに気付きました。フィルターの目詰まりかと思ったらそうではなく、ストレーナースポンジの目詰まりでした。

すぐに外して水洗いしました。驚くほど汚れが出て、これでは水が流れないわけです。しっかりもみ洗いして取り付けると、フィルターの水流量は戻りました。

水量が減りすぎるとポンプに負荷がかかり壊れることがあると知ったのはその後です。冷や汗ものでした。最初から教えてよ、と思いました。

可愛い金魚

金魚飼育は環境や条件によって必要なものが変わってきます。まめに洗う必要はありますが、フィルターの吸込み口で汚れをキャッチするストレーナースポンジをつけることをぜひともおすすめします。

メリットとデメリットを自分の環境と考え合わせて、ご検討下さい。

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水槽の中の金魚