初心者が本当に知りたい、始めてみなければわからない金魚飼育の始め方を初心者の目線でわかりやすく紹介しています。

金魚を飼う前に知っておきたいこと

金魚を飼いたい!金魚を飼ってみよう!でも実際に飼い始めてみたら、そうなの?こんなはずじゃなかった!と思うかもしれません。実際、私もそういう経験をしました。

金魚は適した飼い方をすれば10年以上の寿命があります。せっかく準備して飼い始めてから、こうだとは思わなかったと後悔せずに飼いたいものです。

4~5歳の頃に小さな金魚鉢で金魚が家に居た記憶があります。それから60年近くたち、実際に自分で金魚を飼って初めて気付いたことを、これから金魚を飼おうと考えている方にお伝えしたいと思います。

予備の水槽が必要?

金魚をお迎えして最初の1週間ほどはトリートメントといって疲れている金魚のケアをします。その時は飼育用の本水槽ではなく、別の水槽または大きめのバケツを使います。もし金魚に病気や寄生虫などがあったとき飼育水槽への影響を防ぐためです。

金魚すくいで買ったビニール袋の金魚

せっかくフィルターやら砂利やらを用意して水槽を準備したのに、さらに別容器が必要だったの?と私は最初思いました。最初から予備の水槽まで用意している方はあまりいないと思います。

別水槽があればそれに越したことはありませんが、大きめのバケツで水質管理をこまめにすれば、最初の一週間ほどのトリートメントは何とかなります。

バケツは水換えに必須アイテムなので2~3個あっても無駄にはなりません。思い切ってバケツを用意しましょう。

可能なら更に投げ込み式のフィルターを用意できればベストです。

もしも金魚が体調を崩したり病気になったときは、隔離が必要になることがあります。そうなった時に別水槽の用意を検討する覚悟はしておきましょう。

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きれいな金魚

水槽は設置したら動かさない

金魚水槽の水換え方法を知るまで、水換えは水槽ごとベランダなどに持って行って、直接水をジャーっとこぼすのかと、何となく思っていました。

金魚を飼うことになり、初めて水換え方法を知りました。水槽は置いたらそのまま動かさず、水はホースでくみ出します。水換えや水槽掃除は、金魚を入れたままでできます。それなら私にもできそうかなと思いました。

重い水槽は、一旦置いたらそうそう動かさない、いや、動かせないわけです。場所もとります。それなりの覚悟が必要です。

基本は動かさない重たい水槽を、何の上に置くかも重要です。水槽は水の他にも、砂利、フィルター、ライト、オブジェなどトータルでかなりの重さになります。ぜひとも専用の水槽台の上に置くことをおすすめします。

重くて後から動かせないことを考慮すると、水槽の後ろ側に貼るバックスクリーンや、水槽と水槽台の間に敷く水槽マットも、使うのであれば先に検討しておくと良いと思います。

フィルターは水の音がする

金魚水槽にはフィルターが必要です。フィルターはモーターで水の流れを作るので、モーター音と水の音がします。金魚水槽を立ち上げた日から、昼間はもちろん夜中でもずーっとフィルターは稼働しています。

つまり金魚水槽は、24時間365日、ずーっとモーター音と水が流れる音がし続けています。小さい音ではありますが、寝静まった夜中、どこまでを小さくて気にならない音と思うかは、人によります。

リビングに設置された金魚水槽

幸いにも私は大丈夫でした。一人暮らしのワンルームなので、リビングも寝室も金魚水槽を置くスペースもすべて一部屋です。私にとってフィルターの水音は、自然の小川のせせらぎ音が眠りを誘うような役目をしてくれました。

買ったフィルターがたまたま消音設計だったこともあると思います。眠りにつく為の音楽とか効果音とかを利用する人もいますが、私にはちょうどそんなかんじになりました。

でも音に敏感な方は、フィルターのモーター音や水が流れる音がしますので要注意です。対策ができれば良いですが、音はずーっと続くと心得ましょう。

林の中を小川が流れる様子。せせらぎの音。

水が入ったバケツは重い

金魚水槽の水換えは1~2週間に1回行います。水換えの他にも定期的にフィルターの掃除やろ材の交換、コケ取り作業などがあります。金魚飼育は水環境の管理がメインだと思います。

水換えの時には、捨てる水も新しい水も、バケツに入れて運びます。私は初めにバケツを選ぶとき、たくさん入るバケツの方が効率がいいと考え、10L~20Lぐらいのバケツを探していました。

しかしふと気付きました。当然ですが、水ですから、重いです。結局、メモリ付きの「なるほどバケツ」8Lを使っています。実際に水を入れてみると、日常的に運ぶ重さとしては、これならまあまあ行けます。

バケツの水がいっぱいでこぼれ出ている様子

ここで「8L運べる」と思うのはちょっと違います。満タン入れると、いざ運ぶときに揺れてこぼれます。できれば6L、せいぜい頑張っても7Lまでにした方が、運ぶときに何とかなります。

もっと重くても大丈夫であれば、大きめのバケツを用意しましょう。置き場所さえあれば、大は小を兼ねます。バケツは、いざというとき仮の隔離水槽にもなりますし、水換えホースなどの道具を入れて置くにも便利です。

一般的にバケツは2個必要と言われます。私は道具入れ用も含めて、8Lのなるほどバケツを4個使っています。

飼える金魚の数は意外と少ない

金魚すくいやホームセンターの売り場などを見ると、たくさんの金魚が一緒に泳いでいます。水槽に何匹も金魚を入れたらきれいだろうなと、何となく思っていました。

金魚は予想以上にエサを次々とたくさん食べてフンをたくさんします。金魚の数が増えれば、水の汚れは早くなります。水槽の大きさによって飼える金魚の大きさと数には限りがあり、思ったより少ないものです。

水槽でくつろぐ金魚たち

金魚の大きさが5cm前後ぐらいから飼い始めたとしても、何年も順調に育てば15~20cmぐらいになります。そうなると60cm水槽でも3匹までが適度だと思います。

金魚が大きくなってきたら大きいサイズの水槽に買い換えるのもありですが、私は初めから少ない数の金魚を大きめの水槽で飼う方をおすすめします。

金魚の数や大きさに対して水量に余裕がある方が、水質が安定して水換えの管理もしやすくなります。

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ビー玉が入った金魚鉢と金魚

金魚に塩水

金魚をお迎えしたら、まず1週間ほどトリートメントといわれるケアをします。その時に使うのが塩です。0.5%の塩水で塩浴をさせます。水1Lにつき5gの塩を入れると0.5%になります。

金魚に塩水?金魚は淡水魚じゃないの?と、初めて知ったとき私は驚きました。

水面を見上げる立派な金魚

ざっくり言うと、金魚は体内の塩分濃度が約0.9%なので、真水よりもそれに近い0.5%の塩水で泳がせることで、濃度調節による金魚の体力消耗を最小限にして疲れの回復を促そうというわけです。

トリートメントは通常1~2週間です。何事もなくその時期を過ごせたら、徐々に真水に戻します。普通の精製塩はすぐに手に入りますが、金魚のトリートメント用として、スドーの「金魚の天然珠塩」がおすすめです。

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水槽の中の金魚

金魚にお湯

水道水のカルキ抜きをするのは何となく知っていましたが、水の温度を適温にするために、お湯を使うと考えていませんでした。金魚って水道代はどうなの、とは思いましたが、まさかガス代が多少でもかかるとは思いもよらずです。

通常、金魚に適した水温は15℃~28℃です。水温は時間が経てば室温とほぼ同じ温度になるので、人間が快適に過ごしている室内に水槽があるなら、水温調節はあまり気にしなくてもよことになります。

しかし水道から汲みたての水は、カルキ抜きはすぐにできても、すでに室温になじんでいる水槽の水温とは違います。急な水温の変化は、金魚が体調を崩す原因になります。

じっとしている金魚一匹

水換えのときは、新しい水の温度と水槽の水温を合わせる必要があります。難しそうに聞こえますが、実際に何回かやってみるとコツがつかめます。

わが家の場合、水道からのお湯は40℃ぐらいで出る設定です。夏はメモリ付きのバケツに、1Lぐらいお湯でいれて、そのあと水にして7Lまで入れるとちょうど25℃ぐらいになり、水槽の水温と合います。

真冬は同じ40℃設定でも水の温度が冷たいので、3.5Lをお湯、あと3.5Lを水と、半分ずつぐらいで入れるとほぼ25℃になります。

季節によって温度は変わってくるので、水温計で確認しましょう。

金魚水槽はコケとの戦い

水槽にコケが生えてくるのがこんなに早いとは思っていませんでした。水換えをしてガラス面を掃除しても、次の日にはコケが生え始めます。3日もするとそれなりに目立ってきます。

私は水槽を立ち上げるときに、流木、壺、水草のオブジェを、これでも控えめにと考えて3個入れました。しかし1ヶ月でオブジェのコケ掃除に挫折し、砂利のみにしました。

観賞魚である金魚が水槽に付いたコケで見えにくくなっては元も子もありません。放っておいてコケが増えすぎると臭いの原因にもなります。ひどくならないうちに、できるタイミングでコケ取りをしましょう。

水槽のガラス面のコケはヘラでそぎ落とすときれいになります。角の部分はメラミンスポンジでこすります。最初は手を濡らさずにできないかと考えましたが、実際やってみて、水に手を入れてのコケ掃除は慣れれば全然大丈夫、という結論になりました。

ヘラでコケを落としていると、金魚が寄ってきてはがれたコケを食べます。コケは金魚にとっては栄養が豊富な健康食です。私はコケ取りをしたときは、エサやりを1回抜くことにしています。金魚は、食べ過ぎ注意です。

大きくなった和金

 

 金魚は意外と可愛い

私が金魚を飼いたいと思ったのは、水の中でゆったりと泳ぐきれいな金魚を毎日眺めたいな、と思ったからでした。かかる費用や必要なお世話についてネットで調べて、これならできそう、と実行に移しました。

金魚に期待したのは、眺めることで癒やされるという絵画的な要素でした。しかし実際に金魚を飼ってみて、金魚が意外と可愛いことに気付きました。飼う前は金魚を「いきもの」として「可愛い」と思うとは考えていなかったのです。

最初は、私が水槽に近づくとスーッと逃げるように泳いでいたのが、3日もたつと近づいても逃げなくなり、5日もたつと近づくと寄ってくるようになりました。単にエサほしさだとしても、これだけで可愛いものです。

金魚、正面からが可愛い

エサをあげると一斉に食いつきますが、よく見るとそれぞれ様子が違います。食べ方がヘタな子に「ほら、そこにあるよ」と声をかけたり、食いしん坊な子に「まだ食べてるの?」とあきれたり。

金魚もそれぞれ個体で性格が違います。金魚に名前をつけることに賛否両論あるようですが、私は名前をつけています。見ていると、いくらでも時間が過ぎていきます。

金魚はペットとしては手がかからない方だと思います。最初のトリートメント、普段のエサやりや水の管理など、正しい知識で飼育すれば長く友達でいることができます。

飼ってみて始めてわかった、私が意外だったことをあげてみました。それ面倒だなーとか、無理!とか、思うことがあったら、金魚を飼わないという選択肢があるかもしれません。